2.マギの礼拝
19世紀末~20世紀初め イギリス
チャールズ・イーマー・ケンプ工房
救世主の誕生を告げる星を見つけた東方の博士達が、イエスを礼拝するために贈物を持ってやってきた場面。ベツレヘム郊外の粗末な厩(うまや)には、聖母マリアと幼子イエス、カンテラを持つヨセフ、それを覗きこむ牛とロバが描かれている。背景には、ベツレヘムの街並みや彼らをイエスのもとに導いた輝く星が見える。
礼拝に訪れたとされる三博士はアジア・ヨーロッパ・アフリカのそれぞれの大陸を象徴していると解釈されている。彼らが手に持つ贈物は、黄金、乳香(にゅうこう)、没薬(もつやく)で、これは王への黄金、神への乳香、人への没薬と考えられている。乳香は喬木(きょうぼく)からしみ出た樹脂を焚(た)いて良い香りを得るもの、没薬は苦しみを和らげる麻酔のようなものである。これらの品は、後にイエスが十字架上で犠牲になることを暗示している。